バーンアウトの現状と課題とは、どのようなものでしょうか？

まず、現状で最も大きな課題とされているのが、職場におけるストレスや過度の負担です。仕事量が多い、タイトな納期、人間関係、役職による責任、キャリアの成長に関する不安などが、職場でのストレスと負担を増大させていると指摘されています。

また、ワークライフバランスの喪失も、課題となっています。残業や休日出勤などの長時間労働、人手不足による多忙なスケジュールなどによって、仕事とプライベートのバランスを取りにくくなっています。その結果、プライベートでリラックスする時間が減り、バーンアウトのリスクが高まっているのです。

さらに、厳しい競争社会もプレッシャーを増大させる要因となっています。現代社会は競争が激しく、目に見える成果や成功を要求されるなど、社会的なプレッシャーが高まっているのです。個人の価値を、人間性よりも仕事の業績で評価する傾向があるのも、バーンアウトのリスクを高めている要因と考えられます。

また、職場や仕事とのミスマッチも問題です。生活のために、興味のもてない仕事や価値観に合わない職業を選択する人は、決して少なくありません。仕事にやりがいや喜びを見いだせないまま過酷な状況で働いていると、バーンアウトのリスクが高まると指摘されています。

このほかにも、職場環境の未整備も問題です。ワンマン社長による精神論重視の社風など、組織のカルチャーによっても、バーンアウトのリスクが高まります。雇用側がバーンアウトについて正しく理解し、ストレスがたまりにくい職場環境作りに取り組むことが大切です。